内原さんの『わたしのなきごえ、ひめい?』で、「森山大道より、大友克洋の影響を受けている」と書いてあるのを読んだ。


少し話は変わるけど、それで自分にとっての『大友克洋』について考えていたら、こんなことを思い出した。僕は小学校のころから『AKIRA』の世界に憧れを持っていた。というのも偶然にも僕の叔母が大友のファンで、よく『AKIRA』や『迷宮物語』を僕に観せていたからだ。だから僕は、そのころから『AKIRA』の世界に強い憧れを感じていて、よく観た夢に、僕が近所を散歩していると、偶然にもカラフルなネオンと巨大なサーチライトでにぎわう高層ビル群へ辿り着くというのがあり、目が覚めてからよくガッカリしていたのを覚えている。そして、『AKIRA』の主人公の鉄雄の最後のように、体がブクブクに膨れ上がって暴走する姿を、ムカつくクラスメイトに当てはめて漫画にしていた。内容はおもに、宇宙空間に投げ出されたクラスメイトが、膨れ上がって爆発するという物で、その流れを鉄雄の暴走からいただいた。宇宙空間というシチュエーションは『トータルリコール』からだった気がする。そして、それを描くと、よく教師にバレて叱られた。叱られたら叱られたで、めげずに今度は教師が暴走するまでの漫画を描いていた。ちなみ教師の場合は、宇宙空間では無く、怒りすぎて体が膨れ上がり暴走するというものだった。
そして、僕と共に行動をしていた一人の友達とその漫画は制作され、『AKIRA』の映画の中で暴走し呂律が回らなくなり、苦しみながらも何かを解放しているような、下品でグロテスクな姿に変化する鉄雄の印象から、「ベラベラ」と言う言葉が思い浮かび、僕の描いていた漫画の題名は『ベラベラ』だった。ちなみに、その当時の僕の夢は漫画家だった。